森瑤子をご存知ですか?52歳ですでに亡くなった作家で、ある時期女性に絶大な人気がありました。
私が読み始めたのは60歳を過ぎていたころだと思います。強烈な魅力で読む本、読む本に魅力を感じ既に故人でしたから古本屋を片っ端からあたり著作100冊は有るほとんどを手に入れました。
大方3分の2は読みましたがまだ読み終わっていないのは自分が動けなくなったころのベッドで読むために取っておこうと思っているからです。
38歳で作家になった人で,’情事”が最初の本です。
専業主婦である自分に葛藤している時期に書いた本で、当時夫(イギリス人)子供は3人女の子、芸大のバイオリン科を出ていても自分の仕事にはせず夫と子供にかかわるだけの日常にどうにも我慢が出来なく、ほとばしる思いで書いた処女作が賞を取り、あれよあれよと言う間に人気作家になり特に女性には熱狂的ファンがいっぱいいました。
与論島に別荘を買いカナダにも島一つ別荘を持ったと言う位売れまくって、わずか52歳で胃がんでこの世を去りました。
私より年上ですので、まだ女性は専業主婦が当たり前の時代に生きた、並の女には到底できなかった一見素晴らしい生活を手に入れて女性を激しくゆすぶったわけです。
さて7月6日に亡くなってから与論島にいまだに全国からファンがお墓の前で酒盛りをして森をしのんでいますが私も一回友人と出かけました。
最後に入院する前の日に二女を呼んでいった言葉がちょっと印象に残りました。
貴女は私が貴女を愛したように自分を愛し、そして自分が素晴らしい、ユニークな人間であることを受け入れてくれれば私は安らかにあなたの人生から一歩下がり、安心してあなたをあなた自身の手に渡せる。
と言い残して入院したとのこと。
その娘が書いたもの。人って、みんな、満たされ方が違う。仕事で満たされる人もいれば、家庭と仕事という人もいるし、趣味に生きる人もいる。
私は子供を育てているだけで満たされてしまうんです。皆にも言いたいけれど、女の人の人生って、いろいろ選択肢があって、こういう人生がいいんだと言う決まりはありません。自分で選べばいい。私はそれが母(森瑤子)の教えだと思って、いつも心に留めて暮らしています。
今現在でも女性は家庭、仕事、子育て等の中で悪戦苦闘していますね。
どれを選ぶかはその時の心境ですね。やってみてどうもうまくいかない満たされないとなったらやり直してまた1からやってみるしかないですね。
そんな時、森瑤子もかつて苦悩した中で自分探しをして満たされない自分を何とか解放しようとした様子が100冊の本にはグッとつまってます。
華やかできらびやかだった森瑤子の本当の姿は本人しかわかりません。
古本で100冊余り手元においています。なかなかもう手に入らないので、読みたい方はお声掛けください。